斑鳩町  藤 ノ 木 古 墳

斑鳩 藤ノ木古墳      いかるがホール「歴史資料室」で展示していました、藤ノ木古墳出土品のレプリカ(複製)は、斑鳩文化財センターに移転しました。

藤ノ木古墳出土品 レプリカ展示一覧
展示資料仕様 備考
金銅製履A こんどうせいくつ1点見取模造 保存処理前
金銅製冠 こんどうせいかんむり1点見取模造 保存処理前
金銅装透彫鞍金具(後輪)
 こんどうそうすかしぼりくらかなぐ(しずわ)1点
複製 保存処理後
棘葉形杏葉
 きょくようけいぎょうよう2点
複製 保存処理前・
処理後各1点
三輪玉・金銅製歩揺
 みわたま・こんどうせいほよう各2点
複製 保存処理前
魚佩A ぎょはい1点複製 保存処理前
帯先金具 おびさきかなぐ1点複製 保存処理前
鏡板付轡 かがみいたつきくつわ2点複製 保存処理前
竜文飾金具
 りゅうもんかざりかなぐ2点
複製 保存処理前・
処理後各1点
画文帯環状乳神獣鏡
 がもんたいかんじょうにゅうしんじゅうきょう1点
複製 保存処理前・
処理後各1点
杓子形壺鐙 しゃくしがたつぼあぶみ1点複製 保存処理前
雲珠 うず2点複製 保存処理前
金銅製歩揺付辻金具
 こんどうせいほようつきつじかなぐ1点
複製 保存処理前
鐘形杏葉 しょうけいぎょうよう3点複製 保存処理前
 あぶみ1点複製 保存処理前
心葉形飾金具
 しんようけいかざりかなぐ1点
複製 保存処理前
円形飾金具 えんけいかざりかなぐ1点複製 保存処理前

■国指定史跡・藤ノ木古墳
 (くにしていしせき ふじのきこふん)

 藤ノ木古墳は、奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺西2丁目に所在する、直径約48m・高さ約9mの円墳(えんぷん)で、昭和60年〈第1次〉と昭和63年〈第2・3次〉に3回の発掘調査を実施しています。
古墳のつくられた時期については、古墳時代後期の6世紀後半と考えられています。
 内部の構造は、南東方向に開口(かいこう)する全長13.95m、玄室(げんしつ)幅2.67m、玄室高さ4.41mの両袖式(りょうそでしき)の横穴(よこあな)式石室で、その玄室の奥壁の近く、横向きに全体を朱(しゅ)で塗られた凝灰岩(ぎょうかいがん)の刳抜式家形石棺(くりぬきしきいえがたせっかん)が置かれていました。
 石室内からは鎧(よろい)や鉄鏃(てつぞく)などの武器・武具(ぶぐ)、金銅装(こんどうそう)の馬具(ばぐ)、土師器(はじき)・須恵器(すえき)などの土器類が出土しました。なかでも装飾性豊かな馬具類は、鞍金具(くらかなぐ)にパルメット、鳳凰(ほうおう)、象(ぞう)、鬼面(きめん)などの姿の透(すかし)彫りをほどこした、類例のないみごとなものです。
 石棺内は未盗掘(みとうくつ)で埋葬当時の姿がほぼそのまま残っていました。被葬者(ひそうしゃ)は2人で、北側に17〜25歳の男性、南側は年齢を特定できないのですが、男性の可能性が高いといわれています。
 石棺内の副葬品(ふくそうひん)は豊富で、各種の金属製の玉(たま)類や1万数千点を超えるガラス玉などの装身具(そうしんぐ)、冠・履(くつ)・大帯(おおおび)などの金属製品、四面の銅鏡(どうきょう)、玉纏大刀(たままきのたち)、剣(けん)などがそえられていました。またその他に遺体を覆っていたと思われる繊維製品も多量に残っていました。
 藤ノ木古墳は、このように6世紀後半の埋葬儀礼(ぎれい)を解明するうえにおいて貴重な資料を提供したばかりでなく、当時の文化の国際性をも示すきわめて重要な古墳といえるでしょう。