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    斑鳩町男女共同参画推進条例

    • [公開日:2017年1月10日]
    • [更新日:2022年2月24日]
    • ID:223

    どうして条例が必要なの?

    斑鳩町では、男女共同参画を進めるためのさまざまな取組みを行ってきました。
    でも、まだまだ「女だから」「男だから」ということからおこる不平等や不自由さが残されています。
    そのような問題を解決するためには、男女共同参画を進めるための基本となる考え方や、町・町民・事業者のみなさんが取り組むべきことを明らかにした条例を制定し、みんなで力を合わせて男女共同参画推進の取組みを進める必要があるのです。

    男女共同参画を進めるカギは、皆さん一人ひとりの行動にあります。
    ご理解、ご協力をお願いします。

    条例にはどんなことが書かれているの?

    男女共同参画を進めるための基本となる考え方(第3条)

    1. 男女の人権の尊重
       だれもが、性別によって差別されることなく、ひとりの人間として尊重されるようにしましょう。
    2. 社会における制度または習慣による影響への配慮
       「女だから」「男だから」というような性別による役割分担意識にとらわれることなく、さまざまな活動をすることができるように配慮しましょう。
    3. 政策等の立案および決定における共同参画の機会の確保
       男女が対等な関係で、さまざまな分野の方針の立案・決定に関わることができるようにしましょう。
    4. 家庭生活と職業生活等の社会における活動の両立
       男女が協力しあい、子育てや介護などの家庭での活動と、仕事や地域社会での活動などに、ともに関わることができるようにしましょう。
    5. 国際的視野の下での男女共同参画の推進
       男女共同参画への取組みは、世界共通の課題です。国際社会の動きを視野にいれながら、取組みを行いましょう。

    みんなで行動しましょう。(第4条~第6条)

    • 町は
       男女共同参画の推進を主要な施策として、総合的に実施します。
       国、他の地方公共団体、町民、事業者のみなさんと連携・協力しながら、男女共同参画に関する施策をす進めます。
    • 町民のみなさんは
       家庭、職場、学校、地域など、社会のあらゆる分野で男女共同参画を進めるように努めましょう。
       また、町が行う男女共同参画施策にご協力お願いします。
    • 事業者のみなさんは
       男女共同参画を推進し、仕事と家庭、地域の活動などが両立できるよう、就労環境を整え、就労者に情報提供をするよう努めましょう。
       また、町が行う男女共同参画施策にご協力お願いします。

    性別による人権侵害などをなくしましょう。(第7条、第8条)

    女だから、男だからという理由で差別をしてはいけません。

    ドメスティック・バイオレンス*1をしてはいけません。

    セクシュアル・ハラスメント*2をしてはいけません。

    ポスターや広告などのように多くの人が見るものに、性別による固定的な役割分担や、ドメスティック・バイオレンス、セクシュアル・ハラスメントなどを助長するような表現はしないようにしましょう。

    *1 ドメスティック・バイオレンス
    親密な関係にある男女の間での身体的暴力(殴る、蹴るなど)、精神的暴力(威嚇する、無視するなど)、経済的暴力(生活費を渡さないなど)、性的暴力(望まない性行為を強要するなど)

    *2 セクシュアル・ハラスメント
    相手の望まない性的な言葉や行動によって、相手を不快にさせたり、生活環境を悪くしたり、性的な言葉や行動に対する相手の対応によって、相手を不利益を与えたりすること。

    斑鳩町は、次のような取組みを進めます。(第9条~第25条)

    行動計画(第9条)
    町民のみなさんや、男女共同参画推進委員会のご意見をお聞きして、男女共同参画を進めるための行動計画を策定します。

    施策への配慮(第10条)
    いろいろな施策を行うときは、男女共同参画を進めるよう配慮します。

    参画機会の提供(第11条)
    さまざまな分野の活動へ参画する機会に、男女で差がある場合は、みなさんと協力して、機会に恵まれていないほうの性に積極的にその機会を与えるように努めます。また、町の審議会等の委員を選任するときは、できるだけ男女の片寄りがなくなるように努めます。

    調査研究(第12条)
    男女共同参画を進めるために必要な調査や研究をします。

    実施状況の公表(第13条)
    毎年、男女共同参画を進めるための施策の実施状況を公表します。

    理解を深めるための活動(第14条)
    みなさんに男女共同参画に関する理解を深めていただけるよう、広報活動などをします。

    活動の両立支援(第15条)
    家庭での活動と、仕事や地域社会での活動を両立することができるよう、子育てや介護などに必要な支援をするように努めます。また、仕事につきたい人が仕事を見つけることができるよう、必要な支援をするように努めます。

    教育・学習の推進(第16条)
    男女共同参画について学ぶことができる機会を増やしたり、そのための指導者を育てるように努めます。

    活動に対する支援(第17条)
    みなさんが行う男女共同参画を進めるための活動を支援するため、情報提供などに努めます。

    苦情・相談の受付(第18条)
    男女共同参画を進めるための施策に対する苦情や、性別を理由とした人権侵害などに関する相談を受け付けます。

    男女共同参画推進委員会(第19条~第25条)
    男女共同参画の推進に関する必要な事項について調査・審議する「斑鳩町男女共同参画推進委員会」を設置します。

    条例の構成

    1.基本理念

    • 男女の人権の尊重
    • 社会における制度または習慣による影響への配慮
    • 政策等の立案および決定における共同参画の機会の確保
    • 家庭生活と職業生活等の社会における活動の両立
    • 国際的視野の下での男女共同参画の推進

    2. 町の責務、町民の責務、事業者の責務

    • 性別による権利侵害の禁止
    • 公衆に表示する情報の表現への配慮

    3.基本的施策

    • 行動計画
    • 施策の策定等にあたっての配慮
    • 積極的改善措置
    • 調査研究
    • 実施状況の公表
    • 町民および事業者の理解を深めるための措置
    • 家庭生活および地域生活と職業生活の両立支援
    • 男女共同参画に関する教育および学習の推進
    • 町民および事業者の活動に対する支援
    • 苦情および相談の処理

    4.斑鳩町男女共同参画推進委員会

    5.男女共同参画社会の実現

    条例本文

    斑鳩町男女共同参画推進条例

    前文
    斑鳩町では、少子・高齢社会や環境との共生、国際化などの時代潮流に対応しながら、世界文化遺産のある町として、町民憲章に掲げる聖徳太子の「和」の精神を尊び、明るく豊かな郷土を築くために、男性も女性もすべての人が個人としてその特性を尊重され、対等な関係で喜びと責任を分かち合うことができる社会づくりに努めてきました。
    平成8年には「斑鳩町男女共同参画社会推進行動計画~女と男が輝く未来計画」を策定し、男女がお互いの人権を尊重し合いながら、その個性や能力を社会のあらゆる場面で発揮できるよう、男女双方の意識改革や子育て環境の整備、福祉サービスの充実など、男女共同参画社会の実現に向けたさまざまな取組みを行ってきました。
    しかし、女性に対する暴力や性的言動などの人権侵害、性別による固定的な役割分担意識などが依然として存在しており、真の男女共同参画社会の実現を達成するには多くの課題が残されています。
    こうしたことから、男女共同参画の推進に関する基本理念を明らかにし、町、町民、事業者が共に連携・協力することによって、男女共同参画社会の実現を目指した取組みを総合的かつ計画的に推進するために、この条例を制定します。

    目次
    前文
    第1章 総則(第1条-第8条)
    第2章 基本的施策(第9条-第18条)
    第3章 斑鳩町男女共同参画推進委員会(第19条-第26条)
    付則

    第1章 総則
    (目的)
    第1条 この条例は、男女共同参画の推進に関し、基本理念を定め、町、町民および事業者の責務を明らかにするとともに、男女共同参画の推進に関する施策の基本的事項を定め、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進することにより、男女共同参画社会を実現することを目的とする。
    (定義)
    第2条 この条例に使用する用語の意味は、次に定めるとおりとする。
    (1)男女共同参画 男女が社会の対等な構成員として、自らの意志によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、男女が平等に社会的、政治的、経済的および文化的利益を受けることができ、かつ、共に責任を担うことができることをいう。
    (2)事業者 本町において事業活動を営むものをいう。
    (3)積極的改善措置 男女共同参画に関する機会の男女間の格差を是正するため、必要な範囲内において、男女いずれか一方に対し、その機会を積極的に提供することをいう。
    (4)ドメスティック・バイオレンス 家庭内で発生する身体的、精神的、経済的、性的暴力等あらゆる暴力行為をさすが、ここでは特に配偶者など親密な関係にある男女間における暴力行為のことをいう。
    (5)セクシュアル・ハラスメント 性的な言動により相手方を不快にさせ、若しくはその者の生活環境を害し、または性的な言動に対する相手方の対応によりその者に不利益を与えることをいう。

    (基本理念)
    第3条 男女共同参画は、次に掲げる事項を基本理念として推進されなければならない。

    (1)男女の人権の尊重
    男女が人としての尊厳を重んぜられること、直接または間接にかかわらず性別により差別した取扱いを受けないこと、個人として能力を発揮する機会が確保されることその他の男女の人権が尊重されること。
    (2)社会における制度または慣習による影響への配慮
    性別による固定的な役割分担等に基づく社会における制度または慣習が、男女の社会における活動の自由な選択に対して影響を及ぼすことがないよう配慮されること。
    (3)政策等の立案および決定における共同参画の機会の確保
    行政における政策または事業者その他の団体における方針の立案および決定に共同して参画する機会を確保されること。
    (4)家庭生活と職業生活等の社会における活動の両立
    家庭を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、子の養育、家族の介護等の家庭生活における活動とその他の活動に共にかかわることができるようにすること。
    (5)国際的視野の下での男女共同参画の推進
    男女共同参画が世界の国々で取り組むべき課題であると認識し、広く国際的な視野の下で、積極的にその取組みを行うこと。

    (町の責務)
    第4条 町は、男女共同参画の推進を主要な施策として位置付け、基本理念にのっとり、男女共同参画の推進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定および実施しなければならない。
    2 町は、男女共同参画の推進に関する施策の推進にあたっては、国、他の地方公共団体、町民および事業者と相互に連携と協力を図るよう努めなければならない。
    (町民の責務)
    第5条 町民は、基本理念にのっとり、家庭、職場、学校、地域その他の社会のあらゆる分野において、男女共同参画を推進するよう自ら努めなければならない。
    2 町民は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
    (事業者の責務)
    第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動において男女共同参画を推進し、就労者の職業生活と家庭生活等における活動の両立を支援するため、就労環境を整備するよう努めなければならない。
    2 事業者は、就労者に対し、就労に関して男女共同参画の推進に役立つ情報を提供するよう努めなければならない。
    3 事業者は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
    (性別による権利侵害の禁止)
    第7条 何人も、あらゆる場において、性別を理由とした差別的な取扱いを行ってはならない。
    2 何人も、あらゆる場において、ドメスティック・バイオレンスを行ってはならない。
    3 何人も、あらゆる場において、セクシュアル・ハラスメントを行ってはならない。
    (公衆に表示する情報の表現への配慮)
    第8条 何人も、公衆に表示する情報において、性別による固定的な役割分担、ドメスティック・バイオレンスおよびセクシュアル・ハラスメントを助長する表現その他の男女共同参画の推進を妨げる表現を用いないよう努めなければならない。

    第2章 基本的施策
    (行動計画)
    第9条 町長は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に実施するため、男女共同参画の推進のための行動計画(以下「行動計画」という。)を策定する。
    2 町長は、行動計画を策定し、または変更するにあたっては、町民の意見を反映することができるよう必要な措置をとるとともに、斑鳩町男女共同参画推進委員会に諮問しなければならない。
    3 町長は、行動計画を策定し、または変更したときは、これを公表しなければならない。
    (施策の策定等にあたっての配慮)
    第10条 町は、男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる施策の策定および実施にあたっては、男女共同参画の推進に配慮しなければならない。
    (積極的改善措置)
    第11条 町は、家庭、職場、学校、地域その他の社会のあらゆる分野における活動において、男女間に参画する機会に格差が生じている場合は、町民および事業者と協力し、積極的改善措置をとるよう努める。
    2 町長その他の執行機関は、審議会等の委員を任命し、または委嘱するにあたっては、積極的改善措置をとることにより、できる限り男女の偏りが生じないよう努めなければならない。
    (調査研究)
    第12条 町は、男女共同参画の推進に関する施策を策定し、かつ実施するため、必要な調査研究を行う。
    (実施状況の公表)
    第13条 町長は、各年度における行動計画に基づく施策の実施状況を公表する。
    (町民および事業者の理解を深めるための措置)
    第14条 町は、男女共同参画の推進について町民および事業者の理解を深めるため、広報活動等適切な措置をとる。
    (家庭生活および地域生活と職業生活の両立支援)
    第15条 町は、男女が共に家庭生活および地域生活と職業生活とを両立することができるよう、子の養育、家族の介護等に対し、必要な支援を行うよう努める。
    2 町は、子育て支援強化のため、情報提供や育児環境の整備等、必要な支援を行うよう努める。
    3 町は、就労機会拡充のため、関係機関と連携しながら、情報提供や事業主への意識啓発等、必要な支援を行うよう努める。
    (男女共同参画に関する教育および学習の推進)
    第16条 全ての町民が男女共同参画に対する関心と理解を深めるためには、幼児教育、学校教育、社会教育における男女共同参画に関する教育および学習が必須であることから、町は、幼児・児童・生徒や一般社会人の学習機会の拡充とそのための指導者育成に必要な措置をとる。
    (町民および事業者の活動に対する支援)
    第17条 町は、町民および事業者が行う男女共同参画の推進に関する活動を支援するため、情報の提供その他の必要な措置をとるよう努める。
    (苦情および相談の処理)
    第18条 町長は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策または男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる施策について苦情を受けたときは、必要な措置をとらなければならない。
    2 町長は、性別を理由とした差別的な取扱いその他の男女共同参画の推進を妨げる要因による人権侵害に関する相談があったときは、関係行政機関と連携をとり、協力して必要な措置をとらなければならない。

    第3章 斑鳩町男女共同参画推進委員会
    (設置)
    第19条 男女共同参画社会の形成に関する総合的施策の推進を図るため、斑鳩町男女共同参画推進委員会(以下「委員会」という。)を置く。
    (所掌事項)
    第20条 委員会は、第9条第2項の規定による諮問に対し答申を行うほか、男女共同参画の推進に関する必要な事項について調査し、審議する。
    (組織)
    第21条 委員会は、委員7名以内をもって組織し、男女いずれか一方の委員数は、委員の総数の10分の4未満であってはならない。
    2 委員は、次に掲げる者のうちから、町長が任命する。
    (1)学識経験のある者
    (2)公募による者
    (3)その他町長が必要と認める者

    (任期)
    第22条 委員の任期は、3年とする。ただし、欠員が生じた場合の後任の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
    2 委員は、再任されることができる。
    (会長および副会長)
    第23条 委員会に、会長および副会長各1名を置き、委員の互選により選出する。
    2 会長は、会務を総理し、委員会を代表する。
    3 副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるときは、その職務を代理する。
    (会議)
    第24条 委員会は、公開を原則とし、会長が招集する。
    2 委員会は、委員の半数が出席しなければ会議を開くことができない。
    3 議事は、出席委員の過半数をもって決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。
    4 会長は、必要があると認めた場合は、委員以外の者に出席を求め、その意見を聞くことができる。
    (庶務)
    第25条 委員会の庶務は、総務部企画財政課において処理する。
    (委任)
    第26条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、町長が別に定める。

    付則
    (施行期日)
    1 この条例は、平成16年4月1日から施行する。
    (関係条例の廃止)
    2 斑鳩町男女共同参画社会推進委員会条例(平成12年6月斑鳩町条例第49号)は、廃止する。
    (経過措置)
    3 前項の規定による廃止前の斑鳩町男女共同参画社会推進委員会条例(以下「旧委員会条例」という。)第1条の規定による斑鳩町男女共同参画社会推進委員会は、第19条の規定により置かれた委員会となり、引き続き存続するものとする。
    4 この条例の施行の際、現に旧委員会条例第3条第2項の規定により任命された斑鳩町男女共同参画社会推進委員会の委員である者は、この条例の施行の日に、第21条第2項の規定により、委員会の委員として任命された者とみなす。この場合において、その任命された者とみなされる者の任期は、第22条第1項の規定に関わらず、同日における旧委員会設置条例第3条第2項の規定により任命された斑鳩町男女共同参画社会推進委員会の委員としての任期の残任期間と同一の期間とする。
    5 この条例の施行の際、現に旧委員会設置条例第5条第1項の規定により定められた斑鳩町男女共同参画社会推進委員会の会長である者または副会長である者は、それぞれ、この条例の施行の日に、第23条第1項の規定により委員会の会長または副会長として選出された者とみなす。
    6 平成8年6月に策定された男女共同参画社会推進行動計画「女と男が輝く未来計画」は、第9条第1項の規定により策定された計画とみなす。